自民党の税制調査会インナーメンバーを取り上げます。
国民の間でも話題の「年収103万円の壁」の引き上げは当初、自公国3党幹事長が「178万円を目指して、来年から引き上げる」と合意しました。
ですが一転、自公が123万円案を提示したことで、国民民主が反発し協議は決裂。
合意の意味ないじゃん!
税制調査会の「インナーメンバー」てのが関係してるらしいわ
今回は、自民党の税制調査会インナーメンバーを調査します!
自民党の税制調査会インナーメンバーは誰?
先に結論をお伝えします。
自民党の税制調査会インナーメンバー9人は、
宮沢洋一氏(財務省出身)、森山裕氏(官僚)、後藤茂之氏(財務省出身)、石田真敏氏、小渕優子氏、上野賢一郎氏(総務省出身)、斎藤健氏(経済産業省出身)、小林鷹之氏(財務省出身)、福田達夫氏
そのうちのコアメンバー4人は、
- 宮沢洋一氏、後藤茂之氏、斎藤健氏、小林鷹之氏らと言われています。
では、自由民主党税制調査会から見ていきましょう。
自民党税制調査会
自由民主党税制調査会とは、自民党の審議機関の一つです。
税制改正要望は各省ごとにリストにして取りまとめられ、財務省のHPで公表されます。
これらの要望事項を取捨選択し、具体的な税制改正として決定していくのが、自民党税制調査会です。
自民党税制調査会の発足は1956年、初期は自民党の「単なる調査会の一つ」に過ぎず、税に関する最高意思決定機関は政府税制調査会でした。
ですが1973年度税制で、個人事業主に給与所得控除を実現する事業者報酬制度の創設を自民税調が主導権を握る形で実現して以降、税制は自民税調の主導になっていきました。
また、同年のオイルショックで高度経済成長が終焉を迎えたことで、税収確保のための増税が必要となり、税制を調整する自民税調の権威が高まっていったと言います。
自民党税制調査会のプロセスは、最初にインナーと呼ばれる幹部が非公開で議論し、初期評価をします。
インナー
自由民主党税制調査会のインナーとは、
税制に強い閣僚関係者・重鎮議員など9人で構成される非公式の幹部会合のこと。
まず、非公式のインナーで税制の話をして合意したものが、たたき台になります。非公式で非公開です。
〇:受け入れ、×:お断り、△:検討し後日報告、政:政策問題として検討、法:法案の内容で検討、事:事務当局で検討し後日報告、済:措置済、二重△:長期検討など8項目に分類し評価します。
その後小委員会という公開会議を繰り返して、税に関するほぼすべてが決まってくるとのこと。
本日は有名な税制調査会の「○✕(マルバツ)審議」に初めて参加。各省が提出した減税などの維持要求に対し〇や✕を決めていく会議です。「議員一人一回だけ」発言可能で、税調最大の山場となります。
各議員が「この減税は維持すべき!なぜなら~」と熱弁し、○や△(事実上の○)に変わると大喝采。 pic.twitter.com/UMvLm6UiME— 赤松 健 ⋈(参議院議員・全国比例) (@KenAkamatsu) December 6, 2022
インナーは非公開が当たり前みたいだけど、そーゆーとこが国民は気になるわよね。。。
インナーの歴史
1980年代以降から、インナーと呼ばれる一部の税調幹部が実権を掌握。一部の税調幹部による非公式会議で税制を事実上決定するなどが始まりました。
自由民主党税制調査会はかつて、首相も口出しができない「聖域」と呼ばれ、1980~2000年代は故山中貞則氏がドンとして君臨。
\#山中貞則 トリビアⅣ/
“税の神様”長年 党税調を仕切り 政府税調を
”軽視ではない 無視する”と
言ったのは今も語り継がれる
消費税の生みの親で後世のために
必要だと反対を押し切った📺 5月1日(月)夜6時10分[総合]#かごスピ Special
政治家 山中貞則
知られざる剛腕の真実
※NHKプラス配信も pic.twitter.com/FN04S6xO8W— NHK鹿児島放送局 (@nhk_kagoshima) April 28, 2023
首相が何か口出ししようものなら「おしゃべり野郎」と言い放ったとか。
さらには政府税調と方針が対立したときは、記者から「政府税調を軽視しているのではないか」と聞かれた際、「軽視ではない。無視しておる」と発言し永田町では今も語り継がれる話だそうですよ。
かつて税調は、首相とて手出しができない存在だった。1980~2000年代、故山中貞則氏が「税調のドン」として君臨。「首相に(税制改正を)判断する能力はない」と一線を画し、首相が何か口出ししようものなら「おしゃべり野郎」と言い放った。
引用:朝日新聞DIGITAL
絶大な権力ね!
ですが2022年の岸田政権では、税調役員会に松野博一官房長官が出席するなど政権と一体化したと報じています。
「首相も口出しできぬ」自民税調のいま 政権と一体化、弱まる存在感(中略)自民党本部で15日に開かれた税調役員会に、松野博一官房長官が姿を現した。「総理の代理」として出席し、防衛費増額の財源として増税することに「何とぞご理解、ご協力をお願いを申し上げます」と頭を下げた。
引用:朝日新聞DIGITAL
インナーメンバー
2024年12月現在、税調調査会のメンバーは以下の34人です。
この中でも、最高幹部といわれているインナーメンバーは、以下の9人です。
- 宮沢洋一氏(財務省出身)
- 森山裕氏(官僚)
- 後藤茂之氏(財務省出身)
- 石田真敏氏
- 小渕優子氏
- 上野賢一郎氏(総務省出身)
- 斎藤健氏(経済産業省出身)
- 小林鷹之氏(財務省出身)
- 福田達夫氏
自民党税制調査会は6日、党本部で「インナー」と呼ばれる幹部の非公式会合を開き、2025年度税制改正に向けた議論を始めた。税調会長は宮沢洋一税調会長が続投する。幹部として新たに小渕優子党組織運動本部長や斎藤健前経済産業相らが加わった。
自民税調インナーに、小林鷹之さんが入った。
玉木一郎さんとは、年次は違えど、東大、大蔵省で、2005-2010の間は、2人とも大蔵省にいたんですね。
小林鷹之 1999-2010 49歳
玉木一郎 1993-2005 55歳
重要な役割かも。
自民税調、小渕・斎藤氏ら起用:日本経済新聞https://t.co/udRujNHW6b— EV総合研究所【公式】 (@ev_miharuno) November 6, 2024
【注目記事】自民税調、小渕優子・斎藤健氏ら起用 インナー4人交代
小渕、斎藤両氏のほか、上野賢一郎元財務副大臣、小林鷹之元経済安全保障相が幹部入りしました。
https://t.co/NnSbBaJjal— 日本経済新聞 政治・外交 Nikkei Politics (@nikkeiseijibu) November 6, 2024
経済学者の高橋洋一氏もインナーメンバーが、財務省出身が3人、総務省出身が1人、官僚1人、一般人4人と語っています
「正確に言うと、自民党の税制調査会は9人いるんだよ。公明党はどうでもいい、関係ないから。9人のうち3人が財務省(出身)。それがほとんど決めてる。あと1人が総務省。あと官僚が1人いるかな。あと4人くらいは普通の人がいる」
引用:スポニチ
インナーコア
国民🇯🇵は増税ばっかりで釈然としないよ…
【国民の敵】自民党の宮沢税調会長、自民・公明・国民民主の「103万円の壁を178万円目指す」三党合意に… 「釈然としない」
pic.twitter.com/99wxWiffgP— @airi_fact_555 (@airi_fact_555) December 11, 2024
インナーメンバーのそのまた上が、「コア」とよばれる4人で、
- 宮沢洋一氏
- 後藤茂之氏
- 斎藤健氏
- 小林鷹之氏らと言われています。
自民党税調の非公式の幹部会は「インナー」と呼ばれる議員が参加。宮沢氏が昨年に続き会長に就いた。後藤茂之元経済再生担当相、斎藤健前経済産業相らで構成する。
引用:沖縄タイムス
小林鷹之さんはまだかばん持ちみたいなものと言われ、実質は宮沢氏、後藤氏で全部決めてると報じています。
「宮沢洋一、後藤茂之、そしてコバホークだよ。ちょっと前まで加藤勝信さんが入っていたんだけど、財務大臣で抜けちゃったから」とインナーについて“暴露”。そして、「コバホークはまだかばん持ちみたいなもの。宮沢、後藤で全部決めてる」と自身の見方を述べた。
引用:スポニチ
“税調インナー”小林鷹之議員を密着取材「103万円の壁」見直しの行方は…「手取りを増やすというのは私自身も訴えてきた」 #FNNプライムオンライン #イット https://t.co/kpY2t6rBB0
— FNNプライムオンライン (@FNN_News) November 26, 2024
お読みいただきありがとうございました。
結局、自民・公明・国民民主の3党合意があっても、インナーが合意しなければ無理って話よね。故山中時代と変わってないわ。。。
国民はどう判断するかしら、来年の参議院選挙が楽しみね!
今後の益々のご活躍をお祈りいたします。
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